本:ピクサー流創造するちから
また本の紹介
ピクサー流 創造するちから―小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法
- 作者: エド・キャットムル著,エイミー・ワラス著,石原薫訳
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2014/10/03
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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内容
ピクサー共同設立者であり、現在はディズニーの社長も務めるエド・キャットムルによる本。 クリエイティブなことをするためにはどうすればよいか、という主にマネージャー向けの本である。
アイディアより人
優れたアイディアでも凡庸な人に与えればだめになる。一方優れた人に凡庸なアイディアを与えると良いアイディアに変えてくれる。 この本は一貫して人の重要性を書いている。 優秀な人がクリエイティブなことをし続けるために、
- 誰でもアイディアを言えるようにする
- 率直に意見を交わせるようにする
- 人に率直な意見を言えるようにする場(ピクサーではブレイントラストという作品について議論する場がある)を設ける
といったことが重要である。 また、組織の階層構造もよくない。 組織の構造に関係なく、「だれもがラインを止められる」トヨタ的文化が重要。
会議と反省会
ピクサーではブレイントラスト含めて様々な会議を実施している。 その中でも反省会が特に印象に残った。
- 学んだ教訓を集約する
- 水平展開する(プロジェクト参加者以外に伝える)
- わだかまりを残さない
- 反省会の「予定」が反省を促す
- 次につなげる
さらに、反省会の形態も毎回変更することで建設的な会議を促す。 さらに、
- 問題を会議で初めて聞いて「聞いてない」と怒るのは問題。なぜなら事前会議が行われることを意味しているか
- 重要なことが会議で決まるのではなく、廊下で決まるのは問題
とも述べている。この辺はどこの組織も共通して反省し、見直すべきだと思う。 (会議の目的がよく会議することになっている会議がある。。。事前の事前まであることも。。。)
失敗
失敗することは問題ではなく、プロセスが重要であり、修正すればいいと書いている。 失敗を咎めるようではクリエイティブなことはできない。まさにその通りである。 さらに、変化を恐れてはいけない。同じことをやったことがうまくいく確率が高いというのは幻想。
IBMとの共通点
- 階層構造は意味が無い。
- 失敗してもすぐ軌道修正すればいい
- コントロールを緩め、リスクを受け入れ、社員を信頼し、行く手を阻むものをとりのぞくのがマネージャである
等、トップの考えが一致している所が多い。
その他
スティーブジョブズについて書かれている箇所も非常に印象深い。
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